俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

心細いときは、いつも誰かが助けてくれる

 

先日、路上芝居を始める前。

久しぶりに、かなりビビってました。

 

いや、いつもビビってるから珍しいことでもないか。

 

でもありませんか?急に不安になること。

 

自分は、このままでいいんだろうか。

自分が進んでいる道は正しいんだろうか。

違う道を選ぶべきだったんじゃないだろうか。

 

僕の目標は、舞台役者として家庭を持つことです。

 

大好きな舞台だけをやっていたい。

 

でも、前回舞台に立ったのは、2019年の1月。

直近の舞台と言えるものは、もう2年と2ヶ月も前になってしまいました。

700日ぐらい舞台に立ってない。

 

そんな役者を舞台役者と言えるのだろうか?

 

路上は観たことあるけど、舞台は観たことないという方も、だいぶ増えてきてしまいました。

 

果たして、いま僕が進んでいる道は、舞台役者としてやっていきたいという目標に続いているんだろうか。

僕が、いまやるべきことは路上なんだろうか。

 

 

 

いま、エンタメ業界だけでなく、全ての業界において、集客は大きな課題です。

 

劇団だって、飲食店だって、美容院だって、山崎製パンだって、Netflixだって、DAZNだって、みんながみんな、自分の商品を買ってくれるファンを獲得しようと必死です。

 

役者も例外ではありません。

役者を続けていくためには、ファンは絶対に必要。

ファンを作るためには、まず自分を知ってもらわないといけない。

 

だから、僕はひたすら路上に立ってきました。

 

集客に問題を抱えている劇団が多い以上、自分の集客力を上げることは、舞台に立てる可能性を高めてくれると思っていました。

 

舞台に立ちたいがために、路上をやってきた。

 

だけど、事実として、2年2ヶ月も舞台に立てていない。

 

好きな劇団にプロフィールを送れば、

 

「うちの劇団では、出演者はオーディションで決めていまして…」

「出演者の知り合いなどを中心にキャスティングしていまして…」

 

僕は、就職活動というものをほとんどしてきませんでしたが、今では、就活生がお祈りメールを受け取った時の辛さが分かります。

 

俺が進んできた道は、間違いだったのかもしれない。

 

 

 

そんな風に、ネガティブなことばかり考えてしまいました。

 

でも、舞台に立つための努力は毎日してきたし、これからも毎日していく。

 

いま、路上をやらずに舞台に立つためのことだけに集中していくと決めたとしても、好きな演出家の舞台にすぐに立てるわけじゃない。

 

そう考え、モヤモヤしていたものを何とか振り払い、路上を始めました。

 

すると、最高の日になりました。

 

面白かったと言ってくれたフィジークというボディビルダー的なスポーツをやられている、ガタイのいいお兄さんも、「久しぶりにお芝居観れて、本当によかった」と言ってくれた、中学生のときに演劇やっていた奥様も、「勇気出して声かけてよかった」と言ってくれたカップルさんも。

 

そして、1ヶ月ほど前に別の場所で出会い、「あなたみたいな人が今こそ日本に必要な人だ」と受け止めきれない言葉をかけてくれた、お兄さん。

 

次の日に地方に戻ってしまうということで、わざわざ会いにきてくれました。

 

聞けば、このお兄さんは昔、自身も路上で歌や大道芸をしていたとのこと。

でも、本当にやりたかったのは、路上芝居だと言ってました。

 

「お兄さんみたいな人は、日本の宝ですよ」

と大仰なことも言ってくれました。

 

僕は、小学校の同級生に「小学生の時は、みんなの前でなんか発表するだけでも泣いてたのに」と、言われるほどの豆腐メンタルです。

 

人前に立つことが苦手なのです。

なかなか頻繁にビビってます。

 

時々、「あー、今日はほんとダメだ…始められない…」ってときもある。

ビビり倒しちゃうときもある。

 

でも、そんなときにどうにかこうにかして一歩踏み出して、路上を始めると、不思議と必ずいい出会いがあるんですよね。本当に必ず。

 

この日も、たくさんの神様のような方たちに救われました。

 

そんな人たちに何度も救われてきたから、こうやって今まで続けてこれました。

 

いま、これを読んでくれている方は、きっと僕と一度くらい何かしらで出会ったことのある人だと思います。

 

あなたも、そんな僕に勇気をくれた人の一人なんです。本当に。

いつも、本当にありがとうございます。

 

自分は、そんなことないと思ったそこのあんた。

 

あなたが僕と会ったときは、僕は元気そうに振舞っていたかもしれません。

 

でも、自然界でかなり弱い立場のハムスターが、痛みや弱みを隠すように、僕も弱いので、弱っているところを隠そうとしてしまう癖があるのです。

 

元気そうに見えても、内心は不安でいっぱいだったりするんです。

 

そんなときに、あなたが会いに来てくれたり、SNSでちょっとしたメッセージをくれたり、手を差し伸べてくれたからこそ、ここまで元気にやってこれました。

本当に、そうなんです。

 

今更ですが、ハムスターは可愛いので、自分のことをハムスターに喩えたことは、失敗だったと思っています。

 

自分のことをハムスターのように可愛いとは思っていませんので、あしからず。

 

本当に、いつもありがとうございます。

 

これからも、よろしくお願いします!

 

心細いときは、いつも誰かが助けてくれる



  

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