俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

演劇は、チケット収入だけでは絶対に成り立たない

 

舞台作るのって、めちゃくちゃ大変だな!

今回、初めてプロデュース側にも回り、痛感しています。

 

プロデューサーの仕事は、「人と金を集めること」です。

舞台を上演するために、キャストとスタッフを集め、製作費を支払う。

 

ザックリ言えば、これがプロデューサーの仕事です。

 

ちなみに、今回の僕の人生を懸けたひとり芝居『絶唱

この舞台の予算は、【100万〜110万円】ほどです。

 

この100万〜110万円という予算の中には、主に劇場費や人件費、稽古場代や広告宣伝費が含まれています。

 

そして、現状チケットの売上は【168枚】

チケットが168枚売れることによる収入見込みは、【72万3千円】です。

 

つまり、現時点での収支は

【マイナス27万7千円】です。(予算が100万円で収まった場合)

 

チケット代は、4000円〜5000円なので、あとプラスでチケットを60枚ほど売って、収支がようやくトントンになります。

 

つまり、168+60=【228】枚というのが、採算が取れるおおよそのライン(ペイライン)になるわけですね。

 


厳しいよ!!

 


めっちゃくちゃ厳しいよ!笑

満席は310。

228枚売ったら、集客率は74%。

 

74%!?!?

4分の3埋めて、ようやく収支トントンなんて、厳しすぎる!!!

 

ちなみに、もっというと、正規の報酬を払えているのか?という観点で言えば、そうではないと思います。

今回、色々な方々に色々と協力していただいているので。

#色々な方々に色々と

#々が多い

 

労働に見合った正規の報酬をしっかり支払えば、もっと経費は膨らむので、もっとチケットを売らないと収支は合いません。

 


厳しい!!!

 


しかも、今回はひとり芝居。

小劇場界では、チケットを売るのは役者の仕事です。

役者は俺ひとり。

 

つまり、1人で228名呼ばないと、収支は合いません。

 


厳しすぎる!!!!

 


何回も言いたくなる!

でも、これが事実であり、現実です。

 

ひとり芝居だから、キツイ!的な面もありますが、これは今回の僕の舞台だけでなく、小劇場界全体にも確実に言えることです。

 

舞台を作るとなると、どうしてもお金がかかります。

 

通常、舞台は10〜15人くらい出演者がいることが多いので、皆んなで頑張ってチケットを売って、製作費を確保します。

 

僕は、役者なので、スタッフさんが通常どれぐらいのギャランティを得ているかを詳しくは知りません。

 

ただ、役者はめちゃくちゃ簿給です。

 

「とてもじゃないけど無理」ではなく、「絶対に無理」なレベルで、舞台のギャラだけでは生活できません。

 

小劇場界で、純粋に舞台のギャラだけで生活している人を、僕は噂で聞いた1人の人以外に知りません。

まじで誰もいないと思います。

 

皆んな、バイトしたり舞台スタッフの仕事を兼務したりして、なんとか生活しています。

 

1ヶ月ぐらい稽古して、まるまる1週間本番やって、もらえる金額は5万、なんてザラにあります。

時給1000円なんて夢のまた夢。

 

ですが正直、小劇場界において、正規の報酬が支払われないのは、仕方ないことだと思います。

正規の報酬なんて支払おうものなら、おそらくほぼ100%の舞台が成り立たなくなるからです。

 

上演できる舞台は、知名度も集客力もある劇団が主催する、大きな舞台のみに限られてしまうでしょう。


でも僕は、役者をやっていて、これはおかしいなとずっと思っていました。

もし自分が製作をやるのであれば、正規の報酬を支払った上で舞台を作りたいなと。

 

もちろん、出来るか?と言われれば、今すぐには絶対に無理です。

でも、変えることはできなくても、変えようとすることは今からでもできます。

 

そして、スタッフ・キャストに正規の報酬を支払った上で舞台を上演するために重要なのは、「チケット代以外の収入を作る」ことだと思っています。

 

チケット代だけで、製作費を賄おうとすると、たぶん1万円はゆうに超えます。

でも、それじゃお客さんは観に来ない。

 

だから、チケット代を5000円前後に設定している劇団がほとんどなのですが、だからこそ製作費は賄えなくなり、誰かがその賄えない部分を負担し、正規より低い報酬で仕事を受けることで、ギリギリ舞台の上演までこぎ着けている、といった感じです。

 

いまのチケット代じゃ正規の報酬は支払えないので、チケット代を1万円にします!では解決しないですよね。

 

そこで今後、僕は3つの支援企画を立ち上げます。

 

①12月のひとり芝居『絶唱』で着用する衣装を買って欲しい!

②スタッフさんに美味しいお弁当を食べて欲しい!

③『絶唱』楽しみにしてるぞ、激励札

の3つです。

 

この3つの企画は、「チケット代以外の収入を作る」ことを目的にした、支援企画です。

 

ペイラインの228枚という数字は、チケット代だけで収入を得ようとした場合のラインで、他で収入をつくことができれば、その分下げることができます。

 

大きな団体の舞台は、チケット収入以外にも、必ずグッズ収入があるし、プロ野球チームだって、チケット収入以外にグッズ収入やスポンサー収入、ファンクラブの会費など、さまざまな収入があります。

 

演劇は、ほぼチケット代だけ。

成り立つわけがない。

 

今すぐには変えられないけど、変えようとすることは今日からできる。

 

支援企画は近日中に立ち上げます。

「払ったるわ!」という気持ちになった方、ぜひよろしくお願いします!

 

これだけ、お金の話をすると「稼ぎたいんか、コイツは」と思われるかもしれません。

 

正直に言うと、稼ぎたいです。

 

ただ、稼ぎたいというのは、「正規の報酬を関係者全員に支払うために稼ぎたい」という意味で、「私腹を肥やしたい」という意味ではありません。

 

いやそりゃ、私腹も肥やしたいけど。笑

でも、舞台じゃそれは絶対に無理。


ちなみに、今回の僕の舞台のギャラは【MAX10万円】

もちろんこれは、ペイラインに届いた場合の額です。

 

これは、時給1000円でアルバイトしたら、100時間で稼げます。

 

僕が、今回の『絶唱』にかけた時間は、100時間どころじゃありません。

100時間なんて、1週間でかけた。

 

2ヶ月前に本格的に始動してから、毎日毎秒、この芝居のことしか考えてないくらい、『絶唱』のことが頭から離れません。

 

芝居の目的は、2つだけ。

 

「1人でも多くのお客さんに観てもらうこと」と「1人でも多くのお客さんの心を動かすこと」です。

 

どうしたら1人でも多くのお客さんに観てもらえるんだろう?

どうしたら1人でも多くのお客さんの心を動かせんるんだろう?

 

この2ヶ月、こればっかり考えてます。

 

100時間なんて余裕で超えるほど、考え続けてます。

お金を稼ぐだけなら、私腹を肥やしたいなら、舞台に立つよりコンビニでバイトした方が100倍マシです。

 

 

最近、あるYouTubeで広告についての動画を見ました。

 

「宣伝は”鮮やか”であるべき。”鮮やか”でなければ、広告効果はめちゃくちゃ薄い」

 

僕の宣伝は、“鮮やかさ”のかけらもない宣伝ですが、「応援してやってもいいぜ!」という方、ぜひよろしくお願いします!!!

 

支援企画が立ち上がった後、こちらにリンクや詳細を貼ります!

 

 

①12月のひとり芝居『絶唱』で着用する衣装を買ってほしい!※お陰様で完売しました

【概要】

 

【衣装が買える!ほしい物リスト

www.amazon.co.jp

 

 

②スタッフさんに美味しいお弁当を食べて欲しい!※お陰様で完売しました

【概要】

 

【申込先メールアドレス】

ryosukekawai55@gmail.com

 

 

③『絶唱』楽しみにしてるぞ、激励札

【概要】

 

【申込フォーム】

『絶唱』激励札お申し込みフォーム

 


12月2日・3日に上演されるひとり芝居『絶唱』のご予約はこちらから!
https://ticket.corich.jp/apply/280554/001/

 

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演劇は、チケット収入だけでは絶対に成り立たない