俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

ひとり芝居『絶唱』ーひとつの到達点と限界

 

お久しぶりです!路上役者亮佑です!

 

絶唱』のお礼ブログを書かなきゃと思って、1週間以上経ってしまいました。

ごめんなせぇ。

 

この後マジメな話が続くので、ごめんなせぇと言うことでバランスを取ろうとしています。

 

改めまして、ひとり芝居『絶唱』終演いたしました。

来てくださった方々、激励してくださった方々に、厚く熱くお礼を言いたいです。

本当にありがとうございました!!

 

叫ぶ路上役者亮佑

 

何を書けばいいんだろう、というのが正直なところです。

でも、人生で一番頑張りました。

すごく頑張りました。

 

でも、頑張ったかどうかなんてどうでもいい。

 

俳優という仕事は、舞台でお客さんの心を動かせたかどうかだけで判断されるべきなので、観に来てくれた方々の心に何か残せていたら嬉しいなと思っています。

 

 

【集客と収支について】

 

舞台を作るには、お金がかかります。

活動を続けるためにも、お金が必要です。

 

エンターテイメントをやっていく以上、このことから目を背けちゃいけないと思い、お金のことに関してはかなり発信をしてきたつもりです。

 

ですので、終演した今、集客と収支の結果も、できる範囲で公開したいと思います。

 

まず、集客ですが、全部で235名の方が来場してくれました。

本当にありがたいことです。

 

ほとんどの方が路上がきっかけで出会った方です。

 

次に収支についてですが、

チケット収入が99万6000円、激励札は94枚購入していただき9万4000円。

合計の収入が109万円でした。

 

激励札とともに写真に収まる路上役者亮佑

 

支出は、劇場費や人件費、宣伝美術費(チラシ印刷とかスタジオレンタル費とか)等が中心です。

 

衣装代やスタッフさんへの弁当代は、支援してくださった方々のおかげでかかっていません。

本当にありがとうございました。

 

そのため、経費はかなり抑えられました。

 

そして今回、色んな方々に痛みを負って頂いているので、収入が上がれば上がるほど人件費を上げる仕組みにしたので、収支はプラマイゼロです。

 

黒字と言えるのかどうかはよく分からないけど、一応目標としていた100〜110万円というラインはいけたので、僕としては安心しています。

 

ちなみに、僕のギャラは17万7832円です。

 


【『絶唱』は、ひとつの到達点であり限界】

 

200名以上の方にひとり芝居を観ていただき、成功したかどうかは分からないけど、少なくとも失敗ではなかったこと。

 

そして以下は、アンケートを出してくれた方の数です。

 

1公演目76/109人

2公演目10/10人

3公演目90/116人

 

74.9%という高いアンケート回収率と、酷評は書きづらいとはいえ、アンケートやSNSの感想はおおむね好評だったことを考えると、一定の評価は得られたのではないかと思います。

 

それは、14年間の俳優人生における路上役者亮佑の1つの集大成であり、到達点でした。

 

ただし、到達点というのは、限界でもあります

 

集客数で言えば、235。

234以上の力はあるけど、236の力はない。


アンケートはたくさんの方に書いて頂いたけど、当然満足していないお客さんもいる。

 

ポジティブなこともネガティブなことも、僕の実力を忠実に反映したものだと思ってます。

 

アンケートの写真

 

【路上を再開できない理由】

 

一つ、言っておかなければならないことがあります。

 

それは、今回全くと言っていいほど、達成感がなかったことです。

 

客観的に見れば、ひとり芝居を235名の方に観ていただけたこと、235人の視線を一手に受けて、舞台に立てたこと。

 

これは、役者として極上の幸せです。

 

ただ、終演後の僕には、本当に手応えがありませんでした。

 

もともと『絶唱』は、「このままじゃダメだ」という想いが起点となって、公演の実施を決めました。

 

俺の役者人生、このままだと確実にこのまま終わる。

だから決めた、劇場でのひとり芝居という人生最大の挑戦。

 

この舞台が俳優人生最後の舞台になってもいい。

その覚悟で3ヶ月突っ走りました。

 

終わった後の正直な感想は、「やっぱりこのままじゃダメだ」でした。

 

ただ、これは決してネガティブな意味ではありません。

 

やる前の「このままじゃダメだ」は「劇場でひとり芝居をやったら何か変わるかもしれない」という希望がありました。

 

でも、いまその希望はない。

 

だから、次の一歩を踏み出す時に、全体重を乗せて歩を進めるようになる。

これは、『絶唱』に全てを懸けたからこそ見えてきた答えです。

 

全てを懸けていなかったら「劇場でひとり芝居やったら何か変わるんじゃね?」という希望的観測が一生残りつづけるので、他の選択肢を取ったときに体重が乗り切らない。

 

だから、やった後の「やっぱりこのままじゃダメだ」は、ポジティブな受け取り方しかしていません。

 

ただ、その後の「じゃあどうすればいいか?」はまだ見えていません。

だから、次への一歩を踏み出せず、路上も再開できずにいます。

 

あれだけ全力で生きたら、次にあれ以下はあり得ない。

 

熱量は、上がることはあっても、下がるくらいなら辞めたほうがいい。

そう思っています。


14年前。

僕が芝居を始めた理由は、「難しそうだなと思ったから」でした。

 

大学卒業する時に、サラリーマン・大学院進学・役者、という3択で悩み、

「頑張ればサラリーマンになれそうだし、頑張れば大学院に行けそうだけど、頑張っても役者にはなれそうにないな」という想いから、役者になろうと決めました。

 

その根底には、「高ければ高い壁の方が登った時気持ちいいもんな」(通称;ミスチルスピリット)という挑戦への欲求があります。

 

www.youtube.com

だから、次なる挑戦が見つからないと、役者をやっている意味がないんです。

 

もう一度だけ『終わりなき旅』の一節を借りると、”閉ざされたドアの向こうに新しい何かが待っている”と思って走り切ったけど、そこには何もなかった。

 

だから今は、人生最大の挑戦を終えて、燃え尽きたというより、混迷が深まって、次の扉を探している状態です。

 

絶唱』は、「このままじゃダメだ」から始まり、「このままじゃダメだ」で終わりました。

 

僕の旅は、終わりなき旅なのか、終わりある旅なのか。

根本から見直したいと思っています。

 

だから、再出発までに時間がかかっています。

ごめんなさい。

 

でも、今のまま走り出したら、中途半端な気持ちでしか演じられない。

そうすると、その日自分の芝居を観てくれた人に失礼になる。

 

だから、このまま走り出すわけにはいかないんです。

 

いま書けることは、こんなことだけです。

中途半端でごめんなさい。

 

また自分の中で進展があった場合は、ブログなりSNSなりで発信させていただきます。

 

なんか暗くなっちゃったかな?

沈んだりしてないので、ご心配なく!

 

最後に。

ひとり芝居『絶唱』応援してくださった、本当にたくさんの方々、本当に、本当にありがとうございました!!!

 

ひとり芝居『絶唱』ーひとつの到達点と限界

 

 

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