俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

『縁側で呼んでいる。』終演!感謝と反省と今後について

藤原たまえプロデュースvol.11『縁側で呼んでいる。』終演しました!

 

前半は暑かったり、後半は台風で雨も風も強かったり、とても来づらい状況の中ご来場くださり、本当に本当にありがとうございました!

 

『縁側で呼んでいる。』舞台写真

 

前回のノーティーボーイズと同じく、直談判して「出してください!」とお願いした団体。

 

団体名にもなっているプロデュースの藤原たまえさん。

藤原たまえ

 

5年前に一度舞台でご一緒し、そのときから彼女の全身から滲み出る演劇愛のようなものが大好きで、心から尊敬していて、今回僕の逆オファーからの出演に至りました。

 

僕は今まで、自分が観たことのある演出家の舞台にしか立ったことはありませんでした。

演出家によって舞台の出来は大きく左右されるし、好みも価値観も違うし、自分と合わない演出家の舞台に出たら、最終的にお客さんに損をさせてしまうからです。

 

しかし今回は、個人的に初めて知らない演出家の舞台に立つことに決めました。

それは、藤原たまえという演劇人を心から信頼していたからです。

 

こちらは、今回の演出家・仲村大輔さん。

演出家・仲村大輔さん

 

だから、この舞台の稽古が始まる前に一つだけ決めていたことがあります。

「どんなことがあっても、最後まで演出家を信頼する」ということです。

 

でも、そんな僕の心配は杞憂でした。

 

稽古序盤で、演出家の大輔さんからは「あぁ、この人って本当に演劇が好きで好きでたまらない演劇バカなんだなぁ」というのが、稽古への姿勢や言葉の端々から感じ取れたからです。

 

僕は、オタクのような偏愛を持っていないと、人の心なんて動かせないと思っているので、そういう意味で演劇バカであるたまさんと大輔さんは最高でした。

 

僕としては、この『縁側で呼んでいる。』という作品に携われて本当によかったなという想いを抱いています。

なので、この作品を観てくれた僕の大切なお客さん、皆さんにとっても、同じ想いを抱いてくださっていたら、本当に本当に幸せです。

 

僕は常日頃から「舞台に来てくれるお客さんを増やしたい!」と言っているので、舞台後には集客数や反省点、改善点を綴っています。

 

今回もいままでと同じように、結果や反省について書いていきたいと思います!

 

『縁側で呼んでいる。』終演!感謝と反省と今後について

 

 


【集客数】

前回5月のノーティーボーイズの舞台『BLATHER』では、僕のお客様は195名の方が足を運んでくださいました。

 

そして、今回の僕の集客数は【81名】でした。

 

前回と比べると、6割ほど減りました。

 

 

【良かった点】

宣伝方法のビデオレター→テキストへの変更

 

前回の舞台では、路上で知り合った方を中心とした657名にビデオレターを撮り、舞台の宣伝しました。

 

657名に同じものを送るのではなく、それぞれに違うものを約5分撮った動画を送ったので、全部送り終えるのに約3ヶ月かかりました。

 

でも、毎回3ヶ月という時間を割いて、600本以上のビデオレターを撮るのは、芝居にかける時間が減ることを意味するし現実的ではありません。

 

なので、今回は文章(テキスト)のみで宣伝しました。

 

お客さん側に立つと、前回個人宛のビデオレターだったのに今回は文章のみとなると、どうしても手抜き感が出てしまうし、そう感じた方も少なくなかったと思います。

 

僕からすると、集客方法をスケールダウンさせるのは、かなり不安もあったのですが、長い目で見ると、いつかは絶対にそうせざるを得ないので、今回ビデオレターからテキストへの変更に踏み切りました。

 

集客数が減ることをわかっていながら、そこを一歩踏み出せたことは一応”良かった点”と言えるのではないかと思います!

 

 

手売りチケットの導入

 

今回の舞台から新たな試みとして、「手売りチケット」を導入し、4枚売れました!

 

「4枚だけかよ」と思うかもしれませんが、わざわざ「手売りで買いたい!」と買いに来てくれた方がいたり、初めての試みとしては悪くはなかったと思っています。

 

手売りチケットは、今後もずっと続けていくつもりなので、このスタートを足がかりにして、色々とチケットの売り方も模索していこうと思っています。

 

手売りチケット買ってくださった神々の写真

手売りチケット買ってくださった神々の写真


【反省点】

説明不足

 

今回、色んなことでこの「説明不足」を痛感しました。

 

まず、宣伝方法のビデオレター→テキストへの変更もそうだし、今回個人的には初めてやった手売りチケットやご支援システムに関しても、どういうもので、どんなメリットがあって、どんな狙いがあるのか、など説明し切れていませんでした。

 

実際、今回文章のみでの宣伝に踏み切って、「文章だけで舞台来てというのは、なにか違うんじゃないか」という意見もありました。

 

そこの原因は、僕の説明不足にあるので、今後はもっと集客や芝居、日々の活動など色々なことに関して、うるさいぐらい説明していかないといけないなと反省しています。

 


【改善点】

活動の背景や理由、想いをブログに綴る

 

もっとブログ書きます。

 

解決策がそんなこと?と思うかもしれませんが、現状それぐらいしか思い浮かんでない!

でも、けっこう重要なことなんじゃないかと思っています。

 

最近の僕の活動報告は、ツイッターなどのSNSが中心です。

しかし、SNSは長文と相性があまり良くありません。

 

路上を始めたての頃は、140文字だけの報告で、「いつも頑張ってて凄いな!」とそこそこ言われたものですが、最近では前ほどには言われなくなりました。

それに、路上でたった1回会っただけでは心を大きく動かすことは難しい。

でも、「知らない奴の舞台に足を運ぶ」というのは、路上で心がちょっと動いただけではそこまで至らないのが普通です。

 

心をなるべく大きく深く動かさないと、「コイツの舞台に行ってやろう」とまでは達しません。

 

そういう意味では、ブログという長文を書けるツールは、心を深く動かすには悪くない手段だと思っています。

 

路上のような多くの人にアプローチできる広さはないかもしれないけど、わざわざ読んでくれるような少数の人には、狭いけど深く届けることができる。

 

実際、ブログを始めたての頃は、「ブログ読みました」と言って路上に来てくれる人がそこそこいました。

 

最近では、もっぱら短文のSNSに逃げてたけど、誰でも手軽に発信者になれるこの時代に、SNSの短い文章で、心を大きく動かすことなんて、よほどの天才じゃないとできません。

 

「コイツの舞台に1回行ってみるか」というレベルまで心を揺さぶるために、凡人である僕は、もっと泥臭く勝負していかないといけないと思っています。

 

そのために、もっともっと煙たがられるぐらいまで、自分の想いを綴っていきたいと思います。

 

 

手売りチケット継続、初見の方にはビデオレター

 

手売りチケットは継続します。

 

長くなるので、ここでは具体的に書きませんが、他にもこんなチケットの売り方もあるんじゃないか?というアイデアはあるので、次回の11月の舞台ではそれも試したいと思います。

 

また、今回は全員テキストでの宣伝だったのですが、まだ僕の舞台に一度も来たことがない人には個人宛のビデオレターを送ろうと思います。

 

やはり、個人宛の動画は長文よりも観てもらいやすいし、伝わりやすいので、最初だけビデオレターで120の熱量で想いを伝えようと思います。

 

一度舞台に来てくれたら、二度目以降は舞台のクオリティ勝負で、今回と同様にテキストで宣伝していこうと考えています。

 

 

【おわりに】

前回の195名から今回の81名への集客数減少は、かなり覚悟していたことでした。

 

路上で会った見ず知らずの方に、実際に舞台に足を運んでもらうことというのは、本当に難しい。

 

でも、舞台に来続けてもらうことは、それ以上に難しいことです。

今回、実際の結果として、114のマイナスだったというのは、そのことを痛感するのに十分すぎる数字です。

 

全く落ち込んでないわけでもないですが、悲観してるだけでもなくて、こっから何をどう変えていけばこれを好転させられるかなとワクワクもしています。

 

「これだ!」という具体的な解決策は、あまり見えてませんが…笑

 

でも、81人もの方が、足を運んでくれたということは事実であり、それだけの方が貴重な時間とお金を割いて自分の舞台に来てくれたことは、もう心の底からの感謝しかありません。

 

今回の舞台が今回のメンバーで上演されることは、もう2度とありません。

映像も残っていません。

もう誰にも観ることはできなくなりました。

 

残っているのは、お客さんの心に刻まれた僕たちの映像と、僕たちの脳裏に焼き付いたお客さんの姿だけです。

 

観てくれた方と自分たちだけの想い出を共有できたこと、本当に幸せでした。

 

皆さんのおかげで、この想いと感謝を胸に、今後も前向きに頑張っていけそうです。

 

心からの感謝を込めて。

本当に本当に、ありがとうございました!

 

キャスト全員が舞台上で礼をしている写真


2022.9.20

路上役者亮佑

 

 

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