俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

「コイツの舞台に行きたい!」と思ってもらえるキッカケって、何だろう?〜2022.12.13@浦和〜

 

「凄かったです!一瞬で表情とか空気感とかが変わって、役者さんなんだなって思いました!」

 

お酒を片手に立ち止まってくれた大学生カップルの女性の方が言ってくれた。

 

「誰にでも出すわけじゃないですからね」

 

男性の方は、そう言いながらお気持ちをくださった。

 

 

12月13日、浦和。

幸先のいいスタート。

 

褒められて、絶賛されて、褒められて。

 

浮かれている。

めちゃくちゃ浮かれている。

 

演じたのは、『大変、申し訳ございませんでした』という喜びをテーマにしたひとり芝居。

もうかれこれ、5年くらいやっている王道ネタの一つ。

 

つい先日まで、何年もずっと同じ演目をやり続けていることに「これでいいのか?」と悩んでいた。

 

でも、たまたま芸人さんか誰かの記事で、「同じネタをやり続けて飽きているのは、お客さんではなく自分。自分が飽きているのをお客さんだと思い込んでいるだけ」みたいなことが書かれていて、間違いないなと思った。

 

だから、新鮮な気持ちを持って、自分がやってきたこと、やってきた演目に自信を持ってやったら、こんな嬉しい感想が返ってきて…

 

めちゃくちゃ浮かれている。

 

「大学生なので…」と言いながら渡してくださったお気持ち。

本当にありがたい。

 

こういう方のお気持ちで、自分は6年やってこれたんだということを再認識した。

忘れちゃいけない。

 

めちゃくちゃ浮かれているが、ふと我に返る。

 

最近、路上で芝居に満足してくれても、SNSのフォローにあまり繋がってないことを思い出した。

 

僕は、「芝居の上達」と「舞台に来てくれるお客さんを増やす」ことを目的に路上に立っているので、路上で出会った人に舞台のお知らせをするためにも、SNSで繋がっておくことは、めちゃくちゃ重要。

 

ただ最近、路上→SNSの繋がりが少し弱くなってる気がする。

気がする。気のせいであってほしいけど。

 

舞台に来てもらうことは、本当に難しい。

路上でいくら楽しんでもらえたとしても、舞台に来てもらうことは、また別問題。

 

そのとき心が動いたとしても、また何ヶ月後かにある舞台に、貴重な時間とお金を費やしてわざわざ来てくださる方は、決して多くない。

 

「コイツの舞台に行きたい!」と思ってもらえるキッカケって、何だろう?

 

舞台に来てもらうには、かなり深いレベルで心を動かす必要があると思ってるだけど、そもそも心が動くキッカケは、人によってかなり違う。

 

それでも、今まで200人以上の方が、路上で僕と出会って舞台に来てくださったけど、たぶんその理由はさまざまだ。

 

「路上での芝居が面白かったから」という人もいれば、「路上芝居はつまんなかったけど、舞台が好きだから」、「路上で活動してる心意気を買ったから」などなど、おそらく本当にさまざま。

 

考えてみれば、誰かのファンになる瞬間って、必ずしも技術は関係なかったりする。

 

歌手のファンになる理由が、「歌の上手さ」しかなかったら、歌の上手い順にファンが多いはずだけど、そんなことはない。

 

野球選手のファンになる理由が、「野球の上手さ」だったら、世界の野球ファンは全員大谷翔平のファンになるけど、そんなことはない。

 

僕は、高校生のとき「可愛いから」という理由で大塚愛が好きだった。

 

歌手のファンになる理由としては、不純なのか、純粋なのか。

いや、それはどっちでもいい。

 

おっと、話が逸れてきている。

 

 

結局、この問いにたぶん正解なんてなくて、もうとにかく頑張るしかない。

頑張れ。

 

これだけ書いてきて、最後のまとめがまさかの根性論になってしまい、自分でもびっくりしている。

 

でも本当に、僕のことを「応援したい!」「この人の舞台に行ってみたい!」と思ってくれたその正解の理由は、人それぞれだと思う。

 

そして、正解は人それぞれ違うからこそ、僕は、自分の”正解”を押し通していくしかないと思う。

 

僕はいま、路上で地道にドブ板営業を続けることが一番の正解だと思っているし、やっている内容も、「俺はこういうテイストのひとり芝居が好きだ」という今の自分が思う正解を押し出している。

 

観てくれる人によっては、全く正解にかすらないし、そもそも未熟だから意図が伝わりきらないこともある。

 

でも、頑張るしかない。

人間は、時が経つにつれて少しずつ変わっていくように、正解も変わっていく。

 

その日その日の自分の正解を押し付けていくしかない。

そして、その正解を少しでも多くの人に伝えられるように、腕を磨くしかない。

 

頑張る!

 

今日の路上は、19時から蒲田駅

今日も日中は正解を磨いて、夜は少し磨いた正解を押し付けに行きたいと思います!

 

大学生カップルとの最高の出会いが会った後、2時間一人にも観てもらえず、自撮りさえうまくいかない路上役者、の写真

大学生カップルとの最高の出会い後、2時間で誰一人として観てもらえず、
自撮りさえうまくいかない路上役者

 

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