俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

「役者として存在していてよかった」と思う瞬間〜2022.12.11@大宮〜

 

「面白かったです!元気出ました!」

 

と、素敵な笑顔で言ってくれたのは、受験を間近に控える高校三年生のお姉さん。

 

受験が迫り、友達から笑顔がなくなってきて、心配だし、何か声をかけてあげたいけど、何を言っていいかわからず悩んでいる、とのこと。

 

「元気をもらえたらと思って」と、路上役者に声をかけたらしい。

 

今日は模試の帰りで、迎えの車を待っている時間で観てくれた。

女の子が1人で観るなんて勇気いるだろうに。

 

にしても、優しいなぁ。

俺が同じ受験生のときなんか、自分のことしか考えてなかった。

いや、今もそうかもしれない。

 

その歳で、しかもその時期に周りが見える、自分じゃなくて友達の心配をできるなんて、33歳の俺より人間ができてる。

 

芝居を観終わった後、本当に素敵な笑顔で感想を言ってくれて、心から嬉しかった。

自分が役者としてここに存在している意味を与えてもらったような気がして、本当に嬉しかった。

 

嬉しすぎて、その後10分ほど感慨に浸っていた。

感慨に浸っている表情を撮ろうとしたら、眠そうな顔になった路上役者の写真

感慨に浸っている表情を撮ろうとしたら、眠そうな顔になった路上役者

 


12月11日、大宮。雨。

冷たい雨が降りしきる。

 

曇り予報だったので川口でやる予定だったけど、予想外の雨で急遽大宮に変更した。

 

その日の夜にいく駅のイメージを描きながら、日中を過ごしているので、急の変更はあまり得意じゃない。

 

でも、得てしてこういう日は、場所を変えなかったら起こり得なかった、こういう素敵な出会いがあるものだ。

 

ありがとう、雨!

 

ーーーーーーーーー

 

そのお姉さんと別れた後は、また1時間の無観客タイム。

 

1時間で73回ほど「今日はもう帰ろうか」と思ったが、粘った甲斐あって若い男性2人組が止まってくれた。

 

「ひとり芝居、いいっすね!観ますよ!」

と言って、座りながらじっくり観てくれた。

 

イケイケ系な感じの若者だったので、ギリギリ平成世代、平成元年生まれの路上役者おじさんは、若者の勢いに負けじと気合の入ったひとり芝居『マコ、やめとけ。早まるな』を全力で披露。

 

。。。。。。

 

反応は…

 

「めちゃくちゃ迫真で面白かった!」

と、座って見ていて、終わると同時に二人とも立ち上がって拍手してくれた。

 

路上芝居、6年やって初めてのスタンディングオベーション

 

1人の方は、「泣きそうになっちゃいました」と、目にうっすら涙を浮かべながら言ってくれた。

 

路上役者おじさんは、もう嬉しいという言葉を通り過ぎた、自分の語彙力では到底表現できない感情になった。

そのお兄さんたちとのシンプルにいい写真!

そのお兄さんたちと。シンプルにめちゃくちゃいい写真!

 

今日は3時間で3組。

2組目が受験生のお姉さんで、3組目が上のお兄さん方。

 

1組目は、20代の声優志望のお姉さん二人組で、めっちゃウケた。

あの瞬間を撮影して、僕のプロモーションビデオを作れば、「コイツ、まぁまぁ凄いやつなんだな」って勘違いさせられるかもってくらい反応良かった。

 

「写真撮りましょう!」と言ってくれて、真ん中に入れてもらう。

これぞ、まさに両手に花。

 

しかし、勇気が出ず、その写真僕にも下さいとは言えなかった。

チキン路上役者。

 

僕の鼻の下が伸びている写真は、路上役者の海馬というアルバムにしまっておこう。

 

観た後に、「私、(投げ銭)払いたいです」と、言ってくれたのも本当に嬉しかった。

 

自分の好きなことが、好きな表現が、仕事になった瞬間というか。

自分という存在に、価値を感じてもらえたという瞬間。

 

こういう瞬間を少しでも増やしていきたい。

そのための努力を、毎日積み重ねていきたいと思います!

 

「役者として存在していてよかった」と思う瞬間

 

 

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