俺は路上で生きていく

路上での一人芝居のみで生計を立てる路上役者のブログ

【実録!】舞台役者のギャラってどれくらい?

 

どうも!路上役者亮佑です!

 

「舞台は儲からない」という話はよく聞きますが、それって本当なんでしょうか?

 

今回は、小劇場の舞台を10回ほど経験した私が

小劇場界におけるギャラの実態を書いていきたいと思います!

 

 

 

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〜目次〜

 

 

【どういうシステム?チケットバック制】

 

小劇場の多くは、チケットバック制といって、

自分が売ったチケットの枚数により、ギャラが変動するシステムを採用しています。

 

つまり、チケットを売れば売るほど、ギャラは上がっていくし、

1枚も売れなければ、ギャラも0円となります。(0円。。。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)

 

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【誰が何枚売ったか?が1枚単位で分かる】

 

ですので、誰が何枚売ったのかが非常に重要な問題となります。

 

そのため、「コリッチ」や「カンフェティ」など、

一人一人のチケット売り上げ状況を詳細に把握できる 

チケット管理システムを利用している場合が多いです。

 

コリッチ

チケット管理システム「CoRichチケット! 」

 

カンフェティ

演劇やクラシックのチケット情報満載.Confetti(カンフェティ)

 

このようなサイトを利用し、

出演者一人一人のチケット売上枚数が、一枚単位で分かるようになっています。

 

役者側は、売ったチケットによってギャラが変わるだけでなく、

その劇団で次にまた使ってもらえるのかも変わってきます。

 

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さらに、「路上役者亮佑は〇〇枚もチケットを売ったらしい」という情報が出回ると、

他の劇団からも誘いが来やすくなるので、

役者は自分からチケットを買ってもらおうと躍起になります。

 

役者から直接買わずに、メールなどで申し込みをしてチケットを買うと、

受付で「誰扱いですか?」や「オススメの役者はいますか?」と必ず聞かれるのは、

”誰のチケットの売り上げなのか”が、とても重要だからです。

 

 

【1枚当たりのバック額は?】

 

チケットを1枚売ると、ギャラとしていくら入ってくるのでしょうか?

 

僕の場合は、500円です。

 

もちろん劇団によって、多少の差異はあります。

 

でもほぼ共通して、どの団体でも1枚当たり500円スタートです。

 

しかしずっと1枚500円というわけではなく、

30枚辺りからバック額が増え、1枚当たり1000円ほどになります。

 

50枚以上売ると、1枚当たり1500円になるなど、

さらにバック額が上がる団体もありますが、稀です。(稀。。。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)

 

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【実録!路上役者亮佑のギャラ】

 

僕は直近の舞台で、チケットを50枚売りました。

 

その際のギャラは、32500円

 

この時の舞台は6日間で10公演。

 

「6日で3万円。悪くないな!」

と思うかもしれません。

 

しかし、稽古や劇場準備などが、合計で20日ほどあります。

 

稽古や劇場準備、本番時の交通費などはすべて自己負担ですし、食事も出ません。

 

多くの場合、稽古は3週間、本番は1週間なので、

舞台は1ヶ月の時間が取られることになります。

 

つまり、1ヶ月のギャラが32500円です。

 

足りません。生活できません。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

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この僕のチケット売り上げ50枚という数字は、

おそらく並です。中の中ぐらいです。

 

もっとバンバン売る人もいれば、

もっとゼンゼン売れない人もいます。

 

僕の50枚の3倍のチケットを売ったとして、ギャラが13万円ほど。

 

チケットを150枚売って、ようやくギリギリ生活できるくらいでしょうか。

 

「舞台役者は儲からない」と言い切ることはできませんが、

少なくとも「儲かる」と言うには、無理がありますかね。

 

小劇場は、大体みんなこんな感じじゃないかな?と思います。

 

 

【まとめ】

 

いかがでしたでしょうか?

 

少しは舞台役者を応援してやろうかなという気持ちになってくれましたか?(笑)

 

舞台だけで食べていくのは、かなり厳しいと言わざるをえません。

 

かなりの数の舞台役者がいますが、

舞台だけで生計を立てられている人は、ほとんどいないんじゃないかと思います。

 

舞台のギャラだけじゃ足りないので、

昼から夜までやる稽古以外の時間、つまり深夜か早朝にアルバイトをしている人がほとんどです。

 

22時までの稽古が終わり、24時から5時までアルバイトをし、

8時まで台本を読み込み、11時に起きて13時からの稽古に向かい、

休憩時間などは集客のために告知メールを送りまくり、

22時に稽古が終わり、24時からアルバイトを…

 

稽古期間中はこんな感じです。

毎回若干ウツになりかけます。(笑)

 

そして、本当に毎回「もう舞台は今回でやめにしよう」と思います。

 

そんなことを繰り返して、僕はもう10回舞台に立ってしまいました。

 

あれだけ辛かったのに、なぜか分からないけど終わったあとは、

「もう一回やりてえ」に変わってる。

 

おそらく僕と同じように金銭的に困窮を極めているような奴らが、小劇場界にはたくさんいます。

 

でもそんな奴らが、なぜか貧乏に追い打ちをかけるようなことを、自ら進んでやっている

 

小劇場界いうのは、そんな不思議な世界です。

そんな不思議な魅力があるのです。

 

一度、その”不思議な魅力”を味わってみませんか?

 

なぜこれだけ多くの人が、たくさんの辛い思いをしながらも、

「舞台に立ちたい」と思うのか。

 

その理由が、垣間見えるかもしれませんよ。

 

  

 

 

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