僕はかれこれ3年以上、路上で一人芝居をしてきました。
それはもう、色んなことを言われてきましたが、
褒められる場合は、ポイントが似通うということに気付きました。
だいたい、一人芝居が褒められるパターンは、以下の3つのどれかに当てはまる場合です。
〜目次〜
【①相手が見える】
かなり多いのが、これです。
一人芝居なので、そこにはいない架空の誰かと会話する芝居をよくしますが、
「本当に相手がそこにいるように見えました!」
と、よく言われます。
間違いなく、一人芝居の短所は「一人しかいないこと」です。
相手がいないと当然、相手のセリフがないので、
状況や関係性の説明も難しいし、会話の内容を分からせることも難しい。
でも、「無いものをあるように演じる」のは、役者の得意とすることですよね。
「一人しかいない」という短所があるからこそ、
「二人いるように見える」ことが魅力になる。
面白いですね。
【②感情が見える】
『失恋』という僕がやっている演目は、無言で呆然としているシーンから始まるのですが、いきなりウケることがそこそこあります。
「本当に悲しんでるみたい」とか「めっちゃ嬉しそう」とか言ってもらえることも、これに当てはまります。
「あぁ…辛いなぁ」
みたいに、セリフで直接的に感情を表すのではなく、
表情や仕草で感情を伝えられると、けっこうウケます。
言葉を使わずに、感情を伝えることはエンタメになるんだなぁと思わされます。
【③ストーリーが面白い】
たぶん、これが一番多いですね。
単純な「面白いね!」は、おそらくこれが当てはまります。
やっぱり、話が面白いかどうかとか、オチがしっかりしてるかどうかは、一番見やすく、分かりやすいポイントですもんね。
ただ、「ストーリーが面白い」というポイントは、
褒められることも一番多いけど、貶されることも一番多いです。
事実、「面白いね!」と同じくらいに「つまんねえな」と言われてきました。
ハマった場合のリターンも大きいけど、ハマらなかった場合のリスクも大きい。
でも、「ストーリーが面白いかどうか」は、芝居というより脚本の問題です。
「つまんねえ」と言われた時に、自分の全てを否定するのではなく、
「ストーリーがハマらなかった(=自分の脚本力が足りなかった)」
と、理解するように努めて、心の平穏を必死に維持しています。
【おわりに〜最近気づいた足りないモノ】
「相手が見える」と「感情が見える」は芝居の問題で、
「ストーリーが面白いかどうか」は脚本の問題です。
3つのどれかが伝われば、楽しませるというエンタメの目的を果たすことができます。
もっと言うと、「感情が見える」は一人芝居以外でもできますが、
「相手が見える」は一人芝居だけの魅力なので、そこはこだわっていきたいなと思っています。
でも最近、相手や感情を見せること以外に、僕が無視してきた、お芝居で楽しませることができるポイントがあると、気づきました。
それは「役を作る」ことです。
例えば、オネエだったり、チンピラだったり、カタコトの外国人だったり。
僕は、いわゆる"クセの強い人物を演じる"ことから逃げてきたなと思いました。
それが出来るようになれば、舞台でも必ず活かせるし、役者としての幅も広がる。
路上でクセの強い人物を演じて、相手や感情だけでなく、役を見せられるようになりたい。
「相手が見える」「感情が見える」「役が見える」
3拍子揃った役者になれるよう、チャレンジしていきたいと思います!
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